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人は午後にウソをつく。
面白いですね。
CHAGE & ASKA の曲で「僕はこの瞳で嘘をつく」というタイトルのものがありましたが、意味なく少し惹かれてしまうフレーズです。
本日放送予定の『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系)に出演される評論家が、人間が午後に嘘をつきやすいことについてお話しするみたいですね。
この説、ちゃんと研究結果が出ているため、一般的に正しいと言われております。
Morning Morality Effect とは?
直訳すれば、午前(朝)の道徳心(倫理)の効果。
ハーバード大のマリアム・クーシャキ(Maryam Kouchaki)さんが2013年に、午前と午後で人の誠実性に変化があるのかどうか研究しました。
実験方法
- 学生が実験対象。実験は朝と夜の2回行われる。
- パソコン上に点を映し出し、画面上で右側と左側のどちらの点が多いかを判断させる
- ある特定の方(例えば右側)を選択した学生にはより多くの報酬を与えるといったルールを課す
実験結果
- 夜の実験:報酬をより多くもらうためにウソの申告をした学生が多かった
- 朝の実験:ウソをつく学生は非常に少なかった
なぜ午後ウソをつきやすくなるのか?
理由は意外に単純。
午後になると人はエネルギー切れを起こすから、です。
人は道徳(倫理)を通じて、ウソをつくことは道徳的に悪いことだと学びます。
道徳は、個人のセルフコントロール(自己制御)の力に関わってきます。
従い「人がどのくらい道徳的であるかどうか」は、その人の道徳力に依存しているといえるでしょう。
午後になるにつれ、肉体が疲労するのと同じように、道徳力も落ちてくるわけです。
元々、道徳力がそれほど高くない人は、エネルギー切れを起こしてしまった夜に、思いがけず犯罪行為に及んでしまう人もいるでしょう。
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朝はゴールデンタイム。道徳力もピーク状態
脳科学の研究により、起床後の2時間はゴールデンタイムとよく言われております。
一般的にこの時間帯では、脳がリフレッシュ状態にあり脳が高速回転し集中力が上がりやすいため、非常に仕事がはかどります。
「早起きは三文の徳」ということわざがある通り、昔の人も何となく朝時間がゴールデンタイムであることに気付いていたのでしょうね。
従い、このゴールデンタイムを少しでも長続きさせるために、脳にエネルギー補給できる朝食をとることが重要視されていることについては納得できます。
道徳力も自己制御に依存する力であり、脳機能に大きく関わってくるでしょう。
なので脳機能が↓になれば、それに応じて道徳力も↓になる理屈は理解できます。
でも、みんながみんな午後に不誠実になってしまうのか、というとそれは違うと思いますね。
夜型人間はEveningこそがゴールデンタイムなのだ!
いくら研究結果が午前中がゴールデンタイムであると示していても、一部の夜型人間にとっては当てはまらないでしょう。
生まれながらにして夜型人間という人は一定数います。
実に40%の人が、朝よりも夕方以降の方が活動的になり作業もはかどると感じている、というリサーチ結果も出ております。
これに関しては、”Night owl ethics“というキーワードで研究結果が出ておりますので、詳しく知りたい人は検索してみてください。
(Night Owlとは夜のフクロウ、という意ですがこの場合、夜型人間を指します。”夜型人間の倫理“、というのが訳ですね)
夜こそ我が世界!
陽が沈み、夜の帳がドップリとおりた後、水を得た魚のように活動し始める夜型人間たち。
夜に活動するフクロウやコウモリにとって、朝がゴールデンタイムのはずがありません。
上述の実験対象だった学生たちは、おそらく朝起きて夜寝るような生活習慣をしている人たちでしょう。
なので、
Q「午後にウソ(嘘)をつきやすいのは本当?」
って人に聞かれたら、
先ずその人が朝型人間か夜型人間かと確認し、
もし朝型人間であれば
A「うん、本当だよ。君の道徳パワーが午後には落ちるからね。なので重要な判断はなるべく午前に下した方が良いよ」
といってあげるのがベスト回答でしょうね!
でも、もし寝起き時に道徳力がピークだとしたら、夜型人間はエネルギー切れを起こす明け方にウソをつきやすくなるのでしょうか?
明け方にウソをつきやすくなっても、その時間帯は大半の人が眠っているでしょうから、被害は午後に比べれば格段に少なくなりそうですネ ~☆